staff-S: October 2007アーカイブ

9月16日〜23日まで恒例の2008 秋冬 P.V. (Premiere Vision)ヨーロッパ テキスタイル展へ行ってきたということは先日も書きましたが、街のリサーチで、有名セレクトショップの「COLETTE」が並ぶ通り“サントノレ”(Saint Honore)にあるLANVIN の本店のレディース店が新店内改装オープンするとの情報を得たので、素敵な“LANVIN"物語を味わってきました。

店内は、大胆にも女性のワードローブ風にさりげなく服がかけられ、2階は心地感を味わいながら靴を試すことができ、香水も無造作にならべられている。


Lanvin in Paris【布生地通販a-priori】

※2階の新店内の香水セクション (1枚だけ許可を頂いた貴重な写真)

2006年から新しいアルベール・エルバスがデザイナーに代わり心機一転。
今シーズン・07秋冬の素敵なデザインと素材感のアイテムが店頭に勢ぞろい☆

大人のラグジュアリー感とかわいらしさをシンプルに表現していて、かつ繊細な素材をたくみな手法で形にされたアイテムたちの重厚感がすばらしい・・・。
個性的な形の石と素材との組み合わせで作られたアクセサリーは、ブローチからネックレス、バッグ、靴にちりばめられ・・・
小物がそこにある理由が隠されていて見ていてわくわくする。


ここで、ランバンの歴史を軽く紹介!・・・
yoshua's nest参考)


≪LANVIN≫


ジャンヌ・ランバンが1899年にリュー・マルシェ・サントノーレに帽子店を開き創設。
帽子店としてスタートしたが、1897年にはドレスを手がけるようになる。

そして娘のマルグリートのために自らデザインしたワードローブが評判となり、
1908年に子供服の部門を創設する。

1925年にはフレグランス部門を創設、1927年にはシャネルのNo5と並び賞される「アルページュ」を発表。
「美しい音楽が人生に与える至福の時」をメッセージとして一人娘のマリー・ブランシュの誕生日に贈ったといわれている。


1926年にはメンズ部門もスタート。
ジャンヌ・ランバンのデザインの特徴は刺繍やパール使いといったクチュールの伝統的なもの。
スパンコール、ビーズ、珊瑚や金銀糸など豪華で気品ある素材を用い
薔薇や木の葉、リボンなどのモチーフで彩りを添える。

またヴェイヤールなどの画家との交流で洗練された色彩感覚を養い、アンジェリコの壁画に由来する「ランバン・ブルー」やアーモンドグリーンなどの微妙な色使いを特徴とした。

現在のレディースプレタのデザイナーはアルベール・エルバス。
元イブサンローランのレディースプレタチーフだった。
リボンを多用したフェミニンな服作りが特徴的でメンズプレタは
2006AWから初めてパリコレに参加。

アルベース・エルバス監修の下、
ディオール・オムのエディ・スリマンの下でアシスタントデザイナーを務めていた、
ルカ・オッセンドライバーが手がける。


古き良き時代を知ること、すばらしい伝統の中で
“新しさ”を加えるセンスと芸術&手法の奥深さを改めて感じた
ショップリサーチでした。

LANVIN Official site

 

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9月18日〜21日の4日間、  
恒例のプルミエール・ビジョン展へ出かけてきました。

現実の話、2007年 秋冬シーズンの素材がほぼ終わりに近づき、
2008年 春夏シーズンに向けた素材を進行している最中...
すでにシーズンは、2008-2009年 秋冬!
3シーズンが重なる時期となります。

日本経済の情勢が悪化し円が弱い為なのか?
国の文化の違い、同列には並べない何かを感じながら。
日本政治の動きも落ち着くまもなく、発見と素朴な疑問を抱きながらの出張となりました。

今回のプルミエールビジョンでのテーマは、3タイプから大きな区分がされていたようです。

コンセプト・ブースでは、ジェネラルなトレンド傾向や、全てのサプライアーからのオススメの生地を集約して見ることができます。

*ambivalence 〜双価性、両面価値、相反する感情〜

*alchemy   〜平凡なものを価値あるものに変える魔力〜

*anticipation  〜予想、予期、期待、予感〜

掲げられたテーマはこの3つ。


それぞれの素材は幅広く、
複雑な加工の組み合わせや糸の組み合わせでありながら、
見た目重くなく、表情があって軽やか。
肌に近いところが心地良く、外側は防衛的で軽さをを重視していた。

素材では、ダブル仕立ての生地や張りあるのに落ち感を重視した生地...など
綿、麻、ウールその他、その素材を生かし、合繊と多元性の要素を組みあわせで見た目はさりげなくという。
2008年 春夏の方向性にもあった、“オーガニック・ハイテク”という雰囲気が漂っていた。
そしてどこか、写実的要素の「奇妙」、「キッチュ」、「変わっている」などの“外し”が加わっているようだ。

原料は、“エコ”に着眼して天然でオーガニックなものへシフト化してきている。
しかし、素材はストレートに表現されていても今年の要素は、
シックで“クラシック”、“トラディッショナル”な直球勝負は難しそうなシーズン。


プレーンだけど、どこかミステリアスが感じられる素材・・・
色や柄のコントラストが生かされた素材・・・

調理の仕方は、それぞれのデザイナーにまかされている・・・。


公式ページ:  http://www.premierevision-pluriel.com/

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